団塊ジュニアという「時代のサバイバー」が生きる道

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団塊ジュニア世代に示された未来

2026年4月10日、政府は就職氷河期世代に対する支援プログラムを決定した。就職氷河期世代とは「1993年(平成5年)から2005年(平成17年)に大学や高校等を卒業し就職活動を行った世代」だ(出典:Wikipedia)。

具体的には

大卒の場合:1970年4月2日〜1983年4月1日
高卒の場合:1974年4月2日〜1987年4月1日

で、団塊ジュニアから年齢差13〜16歳下までの世代を指す。当たり前だが、氷河期世代の人口構成においては1970〜1974年生まれの団塊ジュニア世代が最も多い。現在この世代は全員が50代に突入しており、今後高齢化が進むに従い、社会保障基盤が崩壊するといわれている。なんなの、その破壊力。

季刊『個人金融 2023夏』に寄せられた駒村康平氏(慶應義塾大学経済学部教授)の論文では、「マクロ経済スライドにより、2040年半ばには基礎年金(筆者注:国民年金)の所得代替率は3割ほど低下する」とある。

この影響をモロに受けるのが、団塊ジュニア世代で国民年金頼みの自営業者や非正規労働者だ。ちょうど彼らが70代に差し掛かろうという時と、所得代替率が底になるタイミングがドンピシャで重なるのだ――というより、そうなっちゃうのがマクロ経済スライドなんだけど。そのため急激に貧困高齢者が増加し、生活保護の申請も激増すると見られている。

どうすればいいか。現在論じられている代表的な対応策といえば、

  • 年金の加入期間を延長する≒受給時期を遅らせる
  • 70歳を過ぎても働いてもらう
  • 厚生年金の適用範囲を広げる(←かなり反発がある)

ほぼこの3つに集約される。なお、今回の政府の支援プログラムでは、高齢者の就労支援やリスキリング、低賃料住宅の供給などを行っていくという。

現実は現実なので

われわれ団塊ジュニア世代の未来は「お先真っ暗」としかいいようがない。生きているだけで莫大な社会保障費がかかるのだから、下の世代から「こいつらさえいなければ」と突き上げを食らうのも致し方ないと言えるだろう。

とはいえ、われわれもこうなることを狙って生まれてきたわけではない。そういう時代のめぐり合わせに遭ってしまった。

同じように、下の世代も「なんで人数ばかり多くて自助努力もしない高齢者を助けなきゃいけないんだ」と、この時代に生まれたことに不満を抱いているはずだ。

その意味で、われわれ団塊ジュニア世代と若手世代の思いは一致している。ともに「こんな時代に生まれたばっかりに」ということで。

「時代のせい」では何も解決できない

ここ数年、企業の初任給の引き上げが続いており、「大卒初任給40万円超え」という超太っ腹企業もあらわれている。就職氷河期世代からするとうらやましくなるが、今後手取りが上がっていくかといえば、少々疑わしい。なぜなら先述したように、人口ボリュームゾーンの高齢化・貧困化が避けられないので、社会保障でサポートするしかないからだ。それは「下の世代にツケを払わせる」ということでもあるんだけど。

もちろん、そのツケは自分たちが望んで負ったものではない。じゃあ、誰が負わせたのか? と考えると、それは大きな「時代」ということになってしまう。

そんな時代は過去にもあった。80年以上前の太平洋戦争の時代とかね。

だから私は「時代のせい」や「世の中のせい」と考えることをやめることにした(前は「時代のせい」にしていた)。時代を責めても、目の前の問題や未来の不安を解決することにつながらないからだ。

行動すれば、何かが変わる

過去や時代が変わらないのであれば、自分の考えや行動を変えるしかない。私だって在宅フリーランスであり、将来は決して安泰ではない――というか立派な「貧困高齢者予備軍」だ。

幸い、現代はテクノロジーが発達し、工夫して副業することもできるし、こうやって自分の考えを発信することができる。読んでくれる人が少なくても、自分の頭で考えて書いて(←ここ重要)、モヤモヤした不満を分析できれば御の字だし、文章を蓄積することで何らかの収益のきっかけになればうれしいと思う。このブログは副業というわけではないけれど、本業とは違う別の楽しみややりがいがあれば、普段の仕事のモチベーションにもつながるし、仕事の悩みや課題を文章化することで、冷静になり前に進んでいけるというメリットもある。

もちろん、きれいごとだけで腹は膨れない。年金が3割カットされる未来を想像して、笑顔で「楽しみだね!」なんて言えるのは、よほどの修行僧か、何らかのバグが起きているAIくらいだろう。

1970年代に生まれ、バブルを横目に通り過ぎ、氷河期で凍え、デフレの海を泳いできた私たち。散々に言われているが、ここまで生き延びてきたこと自体が、実はとんでもない「サバイバル・スキル」の証明だと思う。

「あのころ氷河期で凍えていたから、今の余生はポカポカに感じるよ」

と言える高齢者になるために、文章を綴りつつ、新しい行動をしていこうと思う。未来を変えるために。